福岡の地を踏んでから今年で四十年、その間の私のARTing を振返ると二つのingで展開されていた。
まずはDESIGNing ・ 設計活動、それは建築、記念碑、公共サイン、都心の遊歩道のデザインであり、次はRESTORing・保存運動、それは歴史的建造物の保存、城下町の景観保存運動であった。
この二つのing を進めるに当たって大切にした事はもうひとつのing である。それは、住民と地域コミュニティの参加・PARTICIPATingで、そこでARTing が展開できたのであった。私はこれを『参加の意匠(デザイン)』と呼んでいる。
ARTing 誌の発足に当たって、この地をこよなく愛し思う方々のこころと個性ある地域コミュニティの情熱がその支えとなり、創造活動が今後益々発展してゆくことを念じている。
ARTing代表 ・ 由良 滋(建築家、九州芸術工科大学名誉教授)